アマプラドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 東京湾大海戦』を観た
『沈黙の艦隊』は講談社の週刊漫画雑誌「モーニング」で1988年~1996年まで連載されていました。
原作はかわぐちかいじさん。1996年にはサンライズでアニメ化もされています。
Amazonスタジオが2023年9月29日に劇場版『沈黙の艦隊』を公開し、今回は劇場未公開シーンを加えた完全版でドラマ化されました。
35年前という古い作品ではありますが、胸を打たれるものがありますので、是非視聴してみてください。
ドラマ『沈黙の艦隊』は何話まで?
『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』は全8話までです。
2024年2月16日にプライムビデオで独占配信されました。
シーズン1となっておりますので、続編があるものと考えられています。
『沈黙の艦隊』はどんなドラマ?
海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」の船長・海江田が、日米で極秘に開発した原子力潜水艦を奪い、独立国家「やまと」を宣言して自己の思想の実現にむかっていく物語。
もちろんこれは実話ではありません。
時代は1988年です。
映画『沈黙の艦隊』
映画が2023年の9月29日に公開されています。劇場版映画『沈黙の艦隊』はAmazonスタジオ史上最大の予算をかけて作られ、最終興行収入13.7億円を記録しました。物語の続きを感じさせるエンディングで終わった劇場版でしたが、それに応えるような形で描かれたのが本ドラマシリーズです。
登場人物
大沢たかお/役:海江田四郎(かいえだしろう)
→艦長。原子力潜水艦「シーバット」に核ミサイルを積み込み逃亡。
玉木宏/役:深町洋(ふかまちひろし)
→海上自衛隊 潜水艦「たつなみ」の艦長。「シーバット」を追う。海江田は先輩。
上戸彩/役:市谷裕美(いちやひろみ)
→ニュース番組の報道キャスター。日本政府に不信感を持つ。
ユースケ・サンタマリア/役:南波栄一(なんばえいいち)
→海上自衛隊 潜水艦「たつなみ」のソナーマン※。海上自衛隊一の腕前。
※海の音を聴きその音が何かを解析、目標との距離を計算する仕事。
中村倫也/役:入江蒼士(いりえそうし)
→海上自衛隊 潜水艦「ゆうなみ」に乗っていた潜水隊員。入江覚士と兄弟。事故で無くなっている。
松岡広大/役:入江覚士(いりえさとし)
→原子力潜水艦「シーバット」の乗組員。弟を亡くしている。
中村蒼/役:山中栄治(やまなかえいじ)
→原子力潜水艦「シーバット」の副長。海江田の右腕的存在。
水川あさみ/役:速水貴子(はやみたかこ)
→海上自衛隊 潜水艦「たつなみ」の副長。深町の右腕的存在。
笹野高史/役:竹上登志雄(たけがみとしお)
→日本政府。弱気な内閣総理大臣。
橋爪功/役:海原大悟(うなばらだいご)
→日本政府。内閣官房参与※。「影の総理大臣」と言われている。
※内閣官房参与は総理大臣の側近的な役割を果たす国家公務員。
江口洋介/役:海原渉(うなばらわたる)
→日本政府。敏腕の内閣官房長官で、海原大悟の息子。
夏川結衣/役:曽根崎仁美(そねざきひとみ)
→日本政府。防衛大臣。
登場人物が多く、少々複雑な感じがしますが、公式が相関図を出しているので参考にして見てみるのもよいかもしれません。
あらすじ・ストーリー
ドラマ『沈黙の艦隊』 第一話・第二話
海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」が未確認の潜水艦と衝突して沈んでしまいます。
「やまなみ」の艦長である海江田(大沢たかお)を含め乗組員は全員死亡したと報道されましたが、実はその事件は日米で秘密裏に行われていた“シーバット計画”の作戦だったのです。
アメリカ管轄の原子力潜水艦「シーバット」を海江田たちが操縦し、日米の軍事同盟の力を高める計画でしたが、海江田は日米の命令を完全に無視し、「シーバット」を乗っ取り独立国「やまと」と宣言し逃亡します。
~以下、ネタバレにご注意ください~
ドラマ『沈黙の艦隊』 第三話
追いかけてきた「たつなみ」の艦長である深町が海江田に「やまと(シーバット)」に入国(入艦)の許可をもらいます。
海江田の目的は「地球を1つの国家にし、戦争を無くすこと」でした。
説得を試みた深町ですが、海江田は折れず、深町は一度「たつなみ」に戻ります。
米軍はミサイルを多数発射しますが、核を持っている「やまと」にあたると海域が死滅する可能性を踏まえわざと外しますが、「やまと」を追っていた「たつなみ」は爆発の衝撃でダメージを食らいました。
ドラマ『沈黙の艦隊』 第四話
「やまと」は深海に潜ります。米軍に幾度となく魚雷などで狙われますが、「やまと」は一度も武器を出さずに自重や地形、沈没船を上手く使いながら相手の自滅を誘います。
一方日本政府は対応に追われていました。
海原渉(江口洋介)と気弱な総理大臣・竹上は、
「核兵器を搭載している可能性があるということで海上自衛隊に護衛させよう」と提案します。
今までアメリカの言いなりだった日本が、「やまと」の保有を目的として動き出します。
ドラマ『沈黙の艦隊』 第五話
ハワイで日米首脳会談が行われます。
首脳会談の内容
アメリカの要求 日米共同で行っていたシーバット計画は即刻中止し、両国間の取り決めは一切なかったものとする
日本政府の見解 「シーバット」計画は両国間で取り決められたものである
アメリカの要求 海江田の反乱行為によってアメリカが被った損害はすべて日本が賠償責任を負う
日本政府の見解 損害を受けたのは日本も同じであり、賠償責任はない
アメリカの要求 現在も軍規違反を続ける「シーバット」の裁量権はアメリカが有する
日本政府の見解 乗組員は日本国民であり、日本の法律に基づき裁かれるべきである
日本政府の追加主張 「シーバット」乗組員含む、日本国民の生命が脅かされる場合、相当な覚悟をもってアメリカ政府に対処するつもりである
アメリカは日本政府の見解を聞き、
「飼い犬に手を噛まれるとはこのことだ」
と言い、交渉は決裂となりました。
「やまと」は日本と同盟を結ぶため沖縄にやってきました。海上自衛隊の第二艦隊がそれを護衛します。
しかし米軍の第三艦隊が放ったミサイルで第二艦隊の「はるさめ」が損傷してしまい多数のけが人がでてしまいます。
「長きにわたる日米同盟におわりを告げた」
「やはり日本は武器を持っていても使えぬ国らしい。いい国だ、同盟を結びたい」と海江田は言い、
アメリカの空母を沈没させてしまいました。
深町は「たつなみ」を「やまと」に体当たりさせますが、「やまと」は潜水してしまい捉えることができませんでした。
ドラマ『沈黙の艦隊』 第六話
海江田は竹上総理へ「核を保有していない」と電話で話し、直接対面して交渉が行われることになりました。
そんな時、総理の側近である海原大悟が倒れ、息子の渉(江口洋介)に
日本をアメリカと対等な軍事国家にするためのこれからの100年に関してのメモを渡しました。
総理は国民に向けて「シーバット計画」と海江田との交渉について会見を開きます。
メディアは大混乱に陥りますが、総理は
「核を保有している可能性のあるシーバットを守ることが平和につながる」としました。
「やまと」は第二艦隊の護衛で東京湾に入り、海江田は総理と対面します。
ドラマ『沈黙の艦隊』 第七話
海江田と日本政府の交渉が始まります。
海江田の主張
・世界規模の超国家軍隊の創設、その軍隊は全人類の恒久的な平和を求める軍隊である
・日本に核燃料や魚雷の補給を含む、支援を要請したい
日本にメリットは?我々と条約を結ぶことが日本が真に戦争のない世界を希求している証となる
日本は「やまと」と友好条約を結びたいということを元に以下を提案します
日本政府の提案
・日本はアメリカとの友好関係は継続する
・軍事行動を取る時は、必要に応じて自衛隊と共に行動し、指揮権は日本にある
・今回の「やまと」が起こした事件の審議を問うが、その審判が下るまでは国連に自衛隊の指揮権をゆだねる
海江田は日本政府の提案を飲みました。
アメリカ大統領は国連の総会を開催するのでニューヨークに来いと海江田に命令します。
しかし、米軍には東京湾で「やまと」を沈めろと指示しています。
日本政府との会談のあと記者の市谷(上戸彩)が海江田に「核を保有していますか?」と質問します。
すると海江田は「Yes」と答えました。
深町(玉木宏)が艦長である「たつなみ」はニューヨークへ行く「やまと」の護衛を命じられますが、深町はずっと海江田の考え方や行動に対して疑問を抱いています。
アメリカの原子潜水艦が「やまと」を収容しているサザンクロス艦を攻撃してきました。
「たつなみ」は盾となり、攻撃を防ごうとしますが、サザンクロスに当たってしまいます。
深町はとうとうアメリカの原子力潜水艦に対する攻撃を決断してミサイルを発射します。
ドラマ『沈黙の艦隊』 第八話(最終話)
「たつなみ」が放った魚雷はアメリカの原子力潜水艦に命中しました。
整備中だった「やまと」に海江田は乗りこみ、沈みかかったサザンクロスから脱出します。
攻撃されるが逃げる「やまと」。深町は「やまと」が沈めばこの争いは終わると考えています。
盾となった「たつなみ」のそんな思惑をわかっていた海江田ですが、逃げませんでした。
その気持ちを知り、深町は「やまと」を守る決断をします。
海原渉(江口洋介)は「やまと」が核を保有していると世間に公表し、それを抑止力として米軍を止めようと考えました。
その連絡を受けた報道キャスターの市谷(上戸彩)は「やまと」が核を保有していることに加え、米軍が攻撃してきていることをニュースで伝えます。
地上では政府たちの攻防が続き、海上では魚雷での攻防が続いていました。
そしてついに「たつなみ」は「やまと」の盾となって魚雷に被弾し、海底に沈んでいきます。
海江田は「たつなみ」を助けると宣言し、海底に向かって魚雷を打ちます。
「たつなみ」はメインタンクの海水を排出して浮上します。
アメリカの大統領は「やまと」の核を警戒してアメリカの艦隊に戦闘停止を命令しますが、司令官は従わず、艦長が指揮権を奪い戦闘は終結します。
「やまと」は無事、アメリカからの攻撃を回避し、ニューヨークへ向かいました。
まとめ・感想
まずこのドラマは映像がとてもきれいなことに評価を得ています。
戦闘シーンなどはほとんどないので、派手さには欠けますがお話も壮大で実話では起こりえないストーリーはさすがにワクワクさせられますね。
大沢たかおさんの演技ももちろん、豪華キャストで言うことなし!
原作があっての実写化となると酷評がつきものですが、この作品の映画化やドラマ化にはそういった悪い評価が少なかったように感じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
続編に期待!
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